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警察歯科医会研修会に出席して来ました。

当院から皆様へ
 亡くなられた方の身元確認は、ご遺体の損傷がひどかったり、時間が経って腐乱が進んだりした場合は難航を極めることは周知のとおりです。その場合DNA鑑定は確実な方法ですが、結果が出るまで時間がかかることやコストの面で制約もあるとのことです。そこで、デンタルチャートと呼ばれる歯牙所見と生前の歯科治療の照合が有力なと手掛かりとなります。われわれ歯科医師は、歯科治療を通して地域医療に貢献するだけでなく、このような分野での社会的貢献を果たすことも必要です。

 柏崎先生のご講演では、東日本大震災時の歯科的身元確認活動について、ご苦労を含めた詳細な経過や問題点、今後の課題などについてお話されました。そして山形県警察本部の担当者の方からは、「県警の犯罪死の見逃し防止に向けた取組と歯科医師の捜査協力状況」、「全国の大規模災害の現状と多数死体検視要領」についてのお話がありました。

 その後、「デンタルチャート作成及び照合実習」ということで、奥羽大学教授の花岡洋一先生から実際の現場での作業や注意点などについてのご説明があり、死後記録としての口腔内所見採取実習と生前・生後のデンタルチャート作成と照合実習を行いました。

 法歯学は学生の時に習ったことやテレビで見る知識しかありませんでしたが、今回の研修会を受けて少しは理解が深まったと思えるようになりました。

警察歯科医会研修会