咬合療法

こんな症状に心当たりありませんか?

立つとふらついてバランスがとれない

立つとふらついてバランスがとれない

姿勢が悪いような気がする

姿勢が悪いような気がする

頭痛や肩こりがひどい

頭痛や肩こりがひどい

眼が疲れる

眼が疲れる

耳が痛い、耳鳴りがする

耳が痛い、耳鳴りがする

腰が痛い

腰が痛い

顎のズレや顔の歪みが気になる

顎のズレや顔の歪みが気になる
もしかしたら、咬み合わせと関連があるかもしれませんよ。
詳しくは当院までお問い合わせください。

咬合療法とは

 歯科において「咬合」、すなわち咬み合わせを考慮しないで治療することは不可能ですが、「咬合療法」というのは、単に咬み合わせを治すという意味ではなく、生活習慣などにより歪んだ生体を元に戻し、その後に咬合を改善する治療方法です。
すなわち、咬合によって生じた体の問題に対し、生体を治癒の方向に導くことにより改善する手段です。

 一般的に行われている歯科治療は、生体の歪みを考慮せず、咬合のみを治そうとするから後になって問題が生じてくるわけです。歯・顎・口腔・顔面は生体の一部であることを考えれば、当然の結果といえます。
全身の歪みが咬合に影響したり、咬合の異常が全身に影響したりしますので、常に口腔と全身の関係を視野に入れて治療を進めることが必要なのです。しかし残念ながら、このような考えを実践している歯科医院は少なく、現在の歯科界では徹底されていないのが現状です。

 当院では、以前から態癖を初めとする生活習慣を視野に入れた歯科治療を行っています。

体を歪ませる原因にはどのようなものがあるのでしょう

 自然の顔はもともと左右対称で、顔が歪むには歪む理由があるのです。顔の歪みは、筋肉の非対称、骨格の非対称、顎の偏り、歯列弓の歪み、咬み合わせの偏りなどにより起こります。頭蓋は背骨の頂点に載っていて筋肉により支えられているため、顎と姿勢には深い関係があり、頬杖などの態癖ばかりでなく、仕事や趣味でバランスを崩すこともあります。
 頬杖や良くない睡眠姿勢のように、中・下顔面に外から悪影響を及ぼす力を加える生活習慣のことを、総称して「態癖」と呼びます(筒井照子先生提唱)。態癖は、歯を傾斜させたり歯列弓を歪ませたりし、歯並びや咬み合わせに不都合を生じ、種々の問題を惹起します。

咀嚼運動という重要な機能

 われわれ人間は物を咀嚼する時にどのようにして噛もうとか、どのくらいの速さで噛もうとか、いちいち考えることはないと思います。これは脳が学習をして、硬いものは大きなサイクルで、軟らかいものは小さなサイクルでというように無意識のうちに咀嚼運動がなされるからです。
 しかし、歯が欠損した場合だけでなく、態癖などにより歯並びや咬み合わせの状態が変化すると咀嚼運動に問題が生じます。そして意外かもしれませんが、噛む側と反対側の咬み合わせも咀嚼運動に大きな影響を及ぼします。
 それほど咀嚼運動は、普段あまり意識されませんが、非常に複雑でデリケートなものなので、十分な機能が発揮出来る形態を再現するのは、そんなに簡単なことではありません。

機能回復について

 われわれの歯は、歯並びや咬み合わせがきれいだとか、上下の歯を合わせて咬んでいればよいというわけではなく、食物をうまく噛めなければなりません。人間の咀嚼運動は非常に複雑ですが、治療に際してはスムーズな咀嚼が出来るように機能回復しなければなりません。
 これは詰め物やかぶせ物に限ったことではなく、矯正治療が必要な場合にもあてはまります。態癖を考慮しない矯正治療は後戻りを引き起こしやすく、治療後にうまく噛めない状態になる場合があり、新たな問題を生じるため注意を要します。

 歯科医師は、体の事を幅広く理解し全身から口腔を診ることと、口腔の専門家の立場で精密な診断、治療をする能力が要求されます。術者自身がどの程度まで理解して実践しているかが問題なのです。

顎や顔の歪みは先天的なものなのでしょうか

 顎の発育・遺伝的形態と後天的な問題は別問題です。特に矯正治療において「先天的な問題だから変えられない、この状態で矯正治療を行いましょう」、このようなことがよくあります。
しかし、先天的に異常がある場合だけではありません。むしろ後天的な要因により歪みを生じていることが非常に多いのです。その原因を考慮することなく矯正治療が行われてしまうので、時間と費用をかけて治療したのに咬みにくい、歯並びや咬み合わせがまた崩れたというようなことが起きるのです。

 歪んだ生体を元に戻してから矯正治療を行うことにより、安定した形態や機能が得られるのです。

態癖と顎関節症

 態癖をはじめとする悪習癖は、高い頻度で顎関節症を引き起こし、顎関節症の発症因子として重大な意味を持っていると考えられます。当院においても、顎関節症の患者さんのほとんどに何らかの態癖が見つかります。
 逆に考えると、態癖に留意すれば顎関節症を回避できる可能性があるということになります。さらに、態癖は姿勢や背骨の歪みにもつながり、まさしく、歯・口腔・顎顔面・全身がお互いに関連していることに他なりません。
 特に乳歯から永久歯に生え変わる学童期は、最も気を付けなければいけない時期です。これらの改善なくしての歯科治療はあり得ません。

 是非とも態癖に注意して、正常な成長発育を獲得していただきたいと思います。

力のバランスケア

 顔の歪みは、力のアンバランスを表します。先天的に、すなわち生まれながらにして顔が歪んでいる人はそれほど多くありません。後天的にいろいろな習慣によって、その力の仕業で結果として歪が表れてくるのです。世間で想像されている以上に影響は大きいのです。
 態癖が改善されると歪も解消されますが、先天的な原因であればこのようなことは起こり得ないはずです。力をコントロールしないと、口から年を取ります。
 力のバランスケアが大事です。後々後悔しないように、今のうちに生活習慣を見直し、健全な成長発育やエイジングを目指しましょう。

最後に

 内科などでも名医にかかれば見つかる病気も、かかる医師によっては異常がないと見逃されることもあります。歯科でも同様で、症状を訴えても「何ともない」、「様子を見ましょう」と言われたがどうなのかと、当院を受診される方も少なくありません。
 拝見すると、患者さんの訴え通りの異常が確認されます。このようなことがないように、われわれ歯科医師は絶えず研鑽して知識を得なければならないし、医療機関を選択される患者さんにも後悔しない情報収集が必要となります。

 しかしながら、誇大広告には注意が必要です。咬合治療と称して高額な治療費を請求し、結果的に生体に害を及ぼすような処置を行うところも見受けられます。もちろん、われわれが行っている咬合療法とは全く別物です。

 歯並びや咬み合わせと聞くと、多くの方はきれいとかきれいではないとかを連想されると思います。もちろんそれは大事なことですが、それのみならず成長発育に悪影響を与えない、機能異常がないことが必要です。
 そして歯並びや咬み合わせは、口腔や顔面だけではなく、想像以上に全身に影響を及ぼします。歯や口腔は体の一部であり、決して別物ではありません。口腔と全身とには関連があり、それぞれ影響を及ぼし合っています。

こんな姿勢に注意してください。

こんな姿勢に注意してください。
 以下のような姿勢は、顔の歪みの原因になることがあります。
  • 横向きに寝る
  • 頬杖をつく
  • うつぶせで寝る