このようにインビザライン治療は多くのメリットを有しますが、すべての治療に対応できるわけではありません。
インビザラインに限らず、マウスピース矯正では不得意な歯の移動様式があり、治療法の第一選択とはならない場合があります。
たとえば
- 抜歯症例で大きな歯の移動が必要(大きな移動量での歯体移動は困難)
- 大きな回転、圧下・挺出が必要(著しい捻転、著しい開咬や過蓋咬合などの垂直的な異常)
- 乳歯列期、混合歯列期で顎骨の成長発育や歯の萌出の正確な予測が困難
- 顎が曲がっているなどの骨格性の不正(外科矯正治療の適応)
などが挙げられます。
このような場合には、ブラケットとワイヤーを用いたマルチブラケット装置で治療したり、あるいはマウスピース矯正との併用で対応したりすることになります。